結婚詐欺師と体の関係を持ってしまったらどのようなリスクがあるのでしょうか。
結婚詐欺は「自分は大丈夫」と思っている人ほど騙されやすく、体の関係を持つほど親密な関係にあると相手が結婚詐欺師だったことに気がついていないケースもあります。
被害に遭うと金銭的ダメージや精神的ダメージを受けるので、被害を未然に防ぐために当記事をよく読み、結婚詐欺の手口を知っておきましょう。
【この記事でわかること】
・結婚詐欺師と体の関係を持つとどういうリスクがあるのか
・結婚詐欺師の特徴
・詐欺にあった場合の対処方法

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Contents
結婚詐欺に該当するケース|体の関係をもったら危険?
結婚詐欺に該当するケースとはどのような状況を指すのでしょうか。
そもそも結婚詐欺とは、はじめから騙すつもりで結婚の約束をし、それを理由に金銭を要求することを指します。したがって、結婚をエサに体の関係を迫るケースは金銭の要求に当てはまりませんので、詐欺罪として認められず相手が捕まることはありません。
また、金銭を要求していたケースでも、体の関係があるほど親密な相手が結婚詐欺師であった場合、証拠となる記録を残していないケースがほとんどなので立証が難しくなります。このように、結婚詐欺師に騙され体の関係を持つほど親密な関係になれば、金銭的ダメージだけではなく、精神的苦痛を抱えることとなるので大変危険です。
被害額はどれぐらい?
株式会社GVが実施した調査によると、結婚詐欺の平均被害額は40万以上という報告結果があります。ただし、結婚詐欺の被害金額は幅が広く、多い人では数千万以上騙し取られたという事例もあるのです。結婚詐欺が発覚し詐欺罪を立証できれば逮捕や賠償金請求できますが、立証できない場合は刑事罰に問われることはなく、お金を取り戻すことが困難となります。
また、結婚詐欺師と体の関係があるほど親密になってしまうと洗脳されているケースがあり、数千万お金を騙し取られていても詐欺だと気がつかない人や認めたくない人もいるでしょう。そのため、実際の被害数や平均総額には調査結果と誤差が出るのではないかと推測できます。体の関係を持つ前に相手がどんな人物であるのか、個人情報を偽っていないかチェックしましょう。
参照:株式会社GV
結婚詐欺に該当するケースは他にもある?体の関係がすべてではない
結婚詐欺は結婚の約束をエサに金銭をだまし取る手口が詐欺罪に当たるので、体の関係がすべてではなく、他にも該当するケースが複数あります。
ここでは、体の関係を持つ前にお金を騙し取られてしまった事例をいくつかご紹介します。結婚詐欺師はさまざまな場所に潜んでいますので、これから紹介する事例に出てくる出会いの場に行く予定がある人は十分に注意してください。
事例①:テレクラで出会った男性に騙されたケース
最初に紹介する事例は、テレクラで出会った男性に親子揃って5,000万円騙し取られてしまったケースです。
テレクラで出会った男性は、長身で清潔感のある素敵な人という印象で、出会った当日にお付き合いをはじめ、1週間後には旅行先でプロポーズしました。そのプロポーズの時に男性がバツイチであり娘がいることを聞かされましたが、女性は快諾しました。
その後男性から、離れて暮らす娘の教育資金や経営している会社の資金繰りが大変だからとお金を要求され総額4,000万円渡してしまったのです。ここで女性の貯金は底をついてしまいましたが、相手が結婚詐欺だとは全く気がつきませんでした。お金がなくなってもまだ要求されるため、実家の母に相談したところ、なんとその母も結婚というワードに浮かれ騙され1,000万円渡してしまうのです。
ここで事態は急変し、1,000万円渡した翌日に男性と連絡が取れなくなりやっと結婚詐欺師だったと気がつきました。
事例②:結婚相談所で出会った女性に騙されたケース
次に紹介する事例は、社会的地位の高い職業の男性が、結婚相談所で知り合った女性結婚詐欺師に騙され、結婚をエサに総額1,000万ほど騙し取られたケースです。
男性は、結婚願望があるがプライベートでは出会いがないため結婚相談所へ申し込み婚活パーティに何度か参加していました。そこで出会った女性は、これまで出会ってきた女性たちと違い職業を明かしても目の色を変えることなくこれまで通り接してくれたので信用してしまったのです。
ほどなくして、プロポーズを申し込み高額な結婚指輪や新居のためにと50万円渡したところから女性の態度が豹変します。コミュニケーションの回数が減るものの、話す内容はお金の催促ばかりで拒否しようとすると「愛していないのか」と迫ってくるので総額1,000万ほど渡していましたが、突然別れのメッセージが届き詐欺であったと気がついたのです。
結婚詐欺被害にあったこの男性は、このときの体験がトラウマとなり詐欺発覚後1ヶ月で5kgも痩せてしまいました。
事例③:バーで出会った男性にお金を騙し取られたケース
最後に紹介する事例は、行きつけのバーで意気投合した魅力的な男性に600万円以上渡してしまたケースです。
被害にあった女性は、よく行くバーでたまたま隣に座った男性と趣味の話で意気投合し、ほどなくしてお付き合いをはじめます。最初は問題ありませんでしたが、1ヶ月を過ぎると彼から経営している会社の資金繰りが苦しいからデートできないと伝えられました。このとき女性は、若く色気がある魅力的な男性に夢中になっていたので、デート代の負担や何かサポートが必要か尋ねてしまったのです。
すると彼からの要求はどんどんエスカレートしていき、会社を立て直すためのお金を求められ、定期預金を解約して600万円ほど渡してしまいました。お金のやり取りがあるたびに申し訳なさそうにする彼に対して疑いはありませんでしたが、突然音信不通になり結婚詐欺師だったのだと気がついたのです。
結婚詐欺の可能性あり?事例からわかる危険信号やサイン
過去の事例をもとに結婚詐欺師である可能性が非常に高い、危険信号やサインをいくつかご紹介します。ここで紹介するような人物と出会ってしまったら、トラブルに巻き込まれる可能性がありますので、注意が必要です。
また、体の関係を持ってしまうと情が湧きやすくなりますが、危険信号やサインに当てはまる人はなるべく早めに距離を置きましょう。
早い段階から結婚話を持ちかけてくる
早い段階で結婚話を持ちかける手口は、性別問わずすべての結婚詐欺師に共通する危険信号です。
男性の結婚詐欺師の場合、行きつけのお店で運命的な出会いを装い近づき、一目惚れしたと出会って早々に結婚を匂わせます。女性の場合は、結婚相談所やマッチングアプリといった出会いの場で知り合い、結婚願望が強いことを明かしつつ体の関係には慎重派の真面目な印象が特徴です。
近年はスピード婚や交際ゼロ日婚がメディアで取り上げられていますが、そのケースはまれで早々に結婚話を持ちかけてくる人は何か下心があるケースが多い傾向にあります。したがって、出会って早々に結婚話を持ちかけてくる人物とは体の関係をすぐに持たず、慎重に信頼関係を築いていきましょう。
お金がないとわかると態度が急変する
結婚詐欺師はお金をだまし取ることが目的なので、ターゲットにお金がなかったり、お金をだまし取れないと判断したら態度が急変します。初期段階からお金を引き出せないと判断するとすぐに音信不通になりますが、一度お金を渡してしまうとさまざまな理由で要求をエスカレートさせていくのです。
結婚詐欺師が男性の場合は、お金を引き出せないと分かると冷たくなったり、デートや電話の回数が極端に減っていきます。女性の結婚詐欺師の場合は、「愛がなくなったのか」「愛しているというのは嘘なの」というようにヒステリックにターゲットを責め立てるところが特徴です。
結婚詐欺師でなかったとしても、お金で態度が急変するような人と結婚してしまうと今後もそのトラブルが続く可能性があるのできっぱり別れましょう。
友だちや家族を紹介してくれない
結婚詐欺師がターゲットに嘘偽りの情報を伝えているケースがほとんどなので、バレないように友達や家族を紹介してくれません。
一般的に、結婚を約束する前に親しい友人には紹介し合いますし、婚約状態になれば両家への挨拶も必要となります。それにもかかわらず、友達や家族といった第三者に紹介してくれない人は最初から結婚する気がないケースがほとんどなのでこれ以上関係が深くなる前に別れましょう。
また、実際に家庭の事情や友人関係が希薄の人は結婚詐欺師でなくとも紹介を避けるケースもあります。デリケートな内容で第三者への紹介を強く言い出せないときは、お金の要求には絶対に応じず長い期間をかけて相手との信頼関係を築きましょう。
結婚詐欺師と体の関係をもってしまったら?困ったときは弁護士に相談しよう
万が一、結婚詐欺師と体の関係を持ってしまったら、被害が大きくなる可能性が高いので早めに結婚詐欺事例に精通した弁護士に相談しましょう。
結婚詐欺の逮捕や賠償金請求にはさまざまな書類作成が必要となり、個人で対応すると膨大な時間がかかってしまいます。賠償請求に弁護士を利用するとお金を取り戻せる可能性が高くなるのでおすすめです。
また、詐欺罪を立証するには証拠をかき集め何度も警察署や裁判所に出向かう必要があります。ただでさえ精神的苦痛を負っている状態なので、なるべく負担になることは避け、弁護士に任せましょう。
無料相談を受け付けている弁護士事務所もありますので、お金を取り戻せる確率や弁護士費用がどのくらいかかるのか知りたい人は問い合わせみてください。
結婚詐欺と体の関係に関するよくある質問は?
近年、結婚詐欺の手口は多様化しておりほかにどのようなケースが存在するのか気になる人も多いでしょう。
そこで、結婚詐欺師と体の関係を調べているときに多くの人が疑問を持つよくある質問をいくつかピックアップして回答していきます。既存の知人以外で出会いを探している人は、結婚詐欺被害を未然に防ぐため、ぜひチェックしてください。
パパ活の恋愛詐欺にはどのようなものがある?
パパ活とは、女性が経済的に余裕がある男性と時間を共にして金銭援助を受ける活動を指し、援助交際・愛人契約と似たようなものです。女性が、時間を対価として男性から金銭援助を受けること行為はグレーゾーンといわれていますが、性的行為や嘘をついてお金をでお金をだまし取ると犯罪行為に該当するケースもあります。
ここでは、恋愛詐欺に該当するパパ活行為の一例を紹介します。
- パパ活からお付き合いへのステップアップを匂わせお金を貢がせる
パパ活という割り切った関係から恋人同士に発展したいと匂わせて金品を受け取る - 嘘の理由でお金が必要と金銭援助を申し出る
「自分や家族に借金がある」「精神疾患があって働けない」と同情させてお金をだましとります。
妊娠を利用した結婚詐欺の事例はある?
妊娠を利用した結婚詐欺および恋愛詐欺の手口は、女性詐欺師が妊娠したと嘘をつき中絶費用として男性からお金をだまし取るものです。実際には妊娠しておらず、中絶費用としてお金だけを受け取り男性と疎遠になります。また、男性が既婚者であった場合、中絶費用以外にも口止め料として多額のお金を要求し大きなトラブルに発展するケースもあるのです。
このような事例は複数件報告されており、妊娠詐欺または、中絶詐欺とも呼ばれています。妊娠を装った結婚詐欺師は相手を騙すために、避妊具の装着をやめさせたり、証拠として検査薬やエコー写真を見せつけるため信じてしまう人も少なくないでしょう。しかし、他人のエコ写真を利用したり、検査薬に陽性反応が出る薬剤をかけるというような方法があるので注意してください。
プレゼントを利用した恋愛詐欺はある?
プレゼントを利用した恋愛詐欺は、金品を騙し取る目的でターゲットに近づき、金品を騙し取る手口を指し、インターネット上でもたびたび被害報告されています。この手口が巧妙なところは、恋愛感情を利用してターゲットに要求せずプレゼントを貢がせるので、詐欺罪に該当しないケースが多いのです。
しかし、嘘をついて相手を陥れる意思が明確な時や、結婚を匂わせた場合は恋愛詐欺や結婚詐欺として立件できるケースもあります。ここでは、恋愛詐欺や結婚詐欺に該当するケースの一例を紹介します。
- 婚約指輪をねだる
結婚を約束していた証拠になるので結婚詐欺に当てはまる可能性があります - 最初から騙し取る目的で近づき嘘をついてプレゼントを要求する
プレゼントをだまし取るために近づいたことが証明できれば損害賠償できるケースもありますが、何百万、何千万と被害がなければ難しいでしょう
まとめ:体の関係を目的にする結婚詐欺師に注意|お金を騙し取られないようにしよう
結婚詐欺師と体の関係を持ってしまうと、金品を騙し取られる可能性が高まり多い人では総額数千万以上騙し取られてしまうケースもあるので注意してください。
また、金銭要求はなくとも体の関係を持ちたいがために結婚を匂わせる結婚詐欺師も存在します。その場合、金銭被害はなくとも発覚時に強い精神的ダメージを負うことになるので、出会って早々結婚を匂わせる人とは慎重に信頼関係を築きましょう。
万が一、結婚詐欺や恋愛詐欺の被害に遭ってしまったら、泣き寝入りせずどういった戦い方があるか専門知識を持った弁護士に相談してください。

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